革製品の中でも”ブライドルレザー”と”コードバン”は2大人気のレザーである。
革製品を購入する際に、必ずと言っていいほど耳にする名称だろう。
参照記事⇒『財布の素材!コードバンとは?馬の臀部?最高級の革の王様?』
ブライドルレザーのことをコードバンと同じ様に皮革の名称と勘違いしている人もいるかもしれない。
しかし、ブライドルレザーは革の名称ではなく、正式には製法の名称である。
ブライドルレザーの皮革は一般的に生後2年以上経過した雄牛の肩部分(フルグレインカウハイド)となる。
※フルグレインとは、牛革の銀面(皮革の表面、上部)と繊維質を含んだ表層部分。
ゆえに、その革は厚くて丈夫というのが最大の特徴である。
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ブライドルレザーの誕生
ブライドルレザーは元々、英国貴族の馬具用に開発された皮革である。
人間の命を預かる馬具での使用である為、その丈夫さ・頑丈さは信用できるだろう。
ブライドルレザーのブライドル(bridle)の意味は、
馬具の、馬勒(馬の頭につけるおもがい)◆くつわ・手綱の名称
となる。
ブライドルレザーの製造期間
ブライドルレザーの製法は約10週間以上の長期に渡り、革自体にロウを染み込ませる。
ロウを染み込ませることにより皮革の繊維を引き締め、さらに耐久性に優れた皮革と変化させる。
製造に手間をかけ、特殊なロウ分や油分を使用することにより、ブライドルレザーには『ブルーム』と呼ばれる白いロウ分が革の表面に付着する。
この『ブルーム』と呼ばれる白い粉がブライドルレザー最大の特徴となる。
このブライドルレザー最大の特徴のブルームは使い込んでいく内に革に馴染み、美しい光沢へと変化していく。
この経年変化(エイジング)もブライドルレザーの人気の秘密だろう。
ブライドルレザーの人気と魅力は、なによりもその耐久性と経年変化となる。
コードバンはアメリカを象徴する皮革であり、
ブライドルレザーはイギリスを象徴する皮革となる。
コードバンとブライドルレザー2大人気の皮革となるが、この異なる対極性が革製品選びにおいても非常に面白いものとなるだろう。